脳梗塞を起こし、
救急車でいつもガン&糖尿病でかかっている病院に搬送され、
血栓を溶かす薬を点滴されている父でありますが。
左半身は、感覚はあるものの動きません。
しかししゃべるのは、ロレツが回らないながら絶好調で・・・
血管が安定するまで頭を上げてはいけないので、
食事は寝たまま食べます。
看護者がスプーンで口に運びます。
寝たまま食べる食事。
どんなもの?
メニューの紙が食事と一緒にトレイに乗ってきて、
「おかゆ」「白身魚のあんかけ」「かぼちゃの煮物」「プリン」など。
・・・・・・?
プリンはわかります。パッケージで。
しかし他のものはどれがどれだか・・・。
「嚥下食」ということで、各々徹底的にミキサーにかけられ、
ゼラチンか寒天で固めてありました。
パッと見、全部ゼリーです。
つぶつぶもなく、まったく滑らかで、
離乳食より徹底した、手間のかかっている食事です。
これを家庭で真面目に作ろうと思えば、手間は2倍。
それを「マズイ・・・」と文句を言いながら、口に運ばせる父。
トリル「そんなこと言うけど、
こんな食事は三度三度家庭では準備できないよ。
今はこれしか無理なんだよ。感謝して食べないと!」
父「うん・・・でもマズイ・・・もういい、プリンをくれ」
トレイの上には、
私が
スティル病で入院のときに欲しかった「飲むゼリー」も!
ウィダーとは違いますが、口をちぎって自分で飲めます。
アイスのパピコみたいな形です。
あのときこういうのが欲しかったんだよね~。
体が痛くて起き上がれなかったから、寝たまま食べたかった。
この病院にはあるんだな~。いいな~。
嚥下食は頭を上げてはいけない期間だけなのですが、
おそらく3日間くらいで、そんなに長い間でもなく、
それならブドウ糖点滴でも、
短期間のカロリーは補えるように思いますが、
これは主に栄養目的ではなく、
できるだけ患者の口を動かさせて、
体の機能をこれ以上低下させないのが目的かと。
多分リハビリの一環だと思います。
シロウト考えですが。
しかし、いつも食事にうるさい父は嚥下食に耐え切れず、
少しだけ頭を上げて良い(角度は30度まで)時期になる直前から
柔らか物の固形食に変えろとナースに直訴し、
それが通り、固形食を食べています。
のどに詰まらせないか心配ですが、
酒もタバコも当然禁止の状態で、楽しみなのは食事のみなのでしょう。
それでも「病院の食事はマズイ」と文句を言いますが。
糖尿病なので、カロリーは控えめだし、味付けも薄い。
父はまだ60代と若く、
「病気を抱えながらも長生きするだろうな」と予想していましたが
こんなに早く、家族が食事を口に運ぶことになるなんて、
想像もしなかった。
前に「オレはよく死にかけたんだけど、いつも助かるんだよなー」
と話していましたが、よく聞いてみると
「自転車で走っていて、ものすごく深い側溝に落ちた」とか
「海水浴で高波にさらわれた」とか、他にもありますが
何となくどれも微妙で・・・
しかし、悪運の強さだけは認める。
「前世でどんな徳を積んできたんだろう」
と不思議に思うことが、これまでもたくさんありました。
今回も、
無茶苦茶な生活をしてきたわりに、
脳梗塞で意識不明にもならず、
半身は動かないながら、
食事を文句言いながら食べることができる。
もうちょっと何かに感謝したほうがいいと思うよ・・・
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タグ : スティル病 脳梗塞
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