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プロフィール

トリルMM

Author:トリルMM
30代で発病 女性
2006年5月に膠原病である
「成人スティル病」を発症。
現在、寛解中。
体質改善に励んでいる。

スティルの細かい入院記録は
カテゴリー「スティル病」に。
スティルの経過ダイジェストは
カテゴリー「スティル記録」に
掲載しております。


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十七回忌だから、16年前かな?

仕事で別のところに住んでいた私は、

「おじいちゃんが心筋梗塞で病院に運ばれた」

という電話で、夜8時に電車に飛び乗った。

化粧品が入った赤いポーチに裸の札だけ入れて。
カバンも着替えも持たずに。


動転していた。

雨が降ったりやんだりしていた。

家の前にずーっとつづく桜並木が街灯に照らされ白かった。


水たまりを踏んで走った。
たくさんの桜の花びらが道に散り敷いていた。
かまわず、踏んで走った。


おじいちゃん!


私が着いた次の日に逝った。
私が来たの、わかっただろうか?

臨終の前に、祖母が顔をのぞきこんでいたら

「おい、天井にお経が書いてあるぞ。
 お前、読めるか?
 ・・・読めんな。お前は学がないからな」

とつぶやくように言ったらしい。

お経が3つ。
天井に。

もちろん、病室の天井にお経は書いてない。
臨終のときに、おじいちゃんを迎えにきたお経だと思う。

習字がうまく、お茶もお華も人に教えられる資格を持っていたけど、
人に教えることに興味がなかった祖父。

祖父だけでなく、御用衆みたいな集まりでも、
お茶やお華は男のやるものという考え方があったらしく
女性が「教えてほしい」とお願いに来ても
断ることが多かったとか。
今では女性が多いけど、そんな時代があったらしい。

お寺で何かあるときは、大きな花や木を投げ入れにいったり。

私が活けた花を
「お前の花は、
 床を鳴らすとすぐに崩れるようなヘニャヘニャのへたくそ」

と、笑ったり。

「持ち手がある花器は、手を片方見せてな」

と花を入れるのに苦戦している私に、
とおりすがりにつぶやいたり。

「トリルはお茶を習いに行ってるのか。
 薄茶席ではオナラをしてもいいんだよ。
 そのときは『失礼しました』って言ってな」

と、参考になるんだかならないんだか、
よくわからないことを言われたり。

一生懸命考えたけど、「それくらいくつろげ」ってことの例え?
今でも謎のまま。

でも、親戚の男の子がいきなり
「お茶を飲んでみたい」って言ったのは、
おじいちゃんのメッセージかな。
お釜をほったらかしにするなって。

おじいちゃんのお釜は何で家にないんだろう。
戦争で供出しちゃったの?
探してもどこにもないよ。

母は「どこかにあったとしても、もう使えないよ」と言った。

仏具にお茶の道具は良く似合う。
もともと禅と縁の深いものだし。

おじいちゃん、私、病気しちゃったけど、
何とかお茶を点てる気力が出たよ。

桜が散り始めると、おじいちゃんを思い出す。
桜の花がおじいちゃんを連れて行ってしまったようで、
きれいな花が少し悲しい。

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