皮膚科の先生はちょっと丸っこくて(失礼)、
俳優の何とかさんに似ている。
名前を思い出せないけど。
入院初日、白衣の軍団にぐるっとベッドを囲まれたとき、
質問の仕方がえぐるようだったため、怖い先生かと思っていた。
初日「薬にアレルギーはある?」と聞かれ、
トリル「ええと・・・ペニシリン系ともうひとつ・・・
何かあったんですが、今思い出せません」
皮Dr.「あっ、そう。何でアレルギーと思ったの?何かあったの?」」
トリル「手の指の爪の横に細かいポツポツが出来たんです。
すごくかゆくて」
皮Dr.「それは確かにその薬のせいなの?何か証拠ある?」
トリル「(ムッキー!)あります!
以前、お医者さまに書いてもらったメモがあります。
家族に言って、明日、家から持ってきてもらいます。
それでもいいですか?」
皮Dr.「いいよ。また見せて。
熱が出始めたときに、家で何か飲んだ?異常なかった?」
トリル「市販のかぜ薬を・・・効きませんでしたが」
皮Dr.「ま、かぜじゃなさそうだから効かないわな」
文字にすると厳しさもそう感じないが、口調が怖かったんだと思う。
病名も全くわからないころだったので、
投薬もなお慎重にしなければならず、
自然、詰め寄るようなニュンアンスになったのだと今は思う。
次の診察でメモを見せたら、
「ふんふん、はい、わかりました」
と、ご機嫌な様子でカルテに書き込み、
(何かこの間とずいぶん印象が違うな)と不思議に思った。
前のお医者さんはこのメモを頼まないのに書いてくれて、
親切だなあと思ったけど、こんなに役に立つとは。
良かった~、きちんと保管しておいて。
皮膚科の先生は、
彫刻刀で削られたような顔の発疹の方の薬を出してくれた。
ゲンタシンクリーム
皮Dr.「うすーく塗ってね。
でもかゆかったりしなければ無理に使わなくていいよ。
これは気休めだと思って」
体のリウマトイド疹の方は、いつの間にか消えてしまっていた。
出ているときに、写真を何枚か撮った。
ドクターKがお願いしていてくれたのだと思うけれど、
皮膚科の先生の診察の機会はたびたびあった。
しかし入院最初のころは検査づくめで、
皮膚科に呼ばれる時間はタイミング悪かった。
私がいつも不在か、終わってからも体調が悪く、ナースが
「熱があるし、つらそうだね。今日はやめとく?
皮膚科は絶対受けなきゃいけないことはないから」
と受診をやめることもあった。
とりあえず検査最優先の方針のようだった。
こんなことが続いたためか、
皮膚科の先生は忙しい外来の時間が終わると、
病室にたまに来てくれるようになった。
びっくりして恐縮したが、
「いいんだよ~、気にしないで~。
顔は治ってきた?他に何か出来てない?」
と気さくな調子だった。
最初に「怖い先生」なんて思ってすみませんでした。
真剣だったからなんですね。
ムッキー!となった自分を反省して、治るよう努力します。
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